ドジャース・ビューラー投手の不運な一日がSNSで話題に
ロサンゼルス・ドジャースの先発投手、ウォーカー・ビューラー(30)の名前が、Xのトレンドに上がりました。その背景には、試合前日の窃盗被害と、それに続く不運な試合展開があったようです。
高額腕時計の窃盗被害
ビューラー投手は、サンディエゴ・パドレスとの地区シリーズ第3戦に先発登板する前日、競馬場で高額な腕時計を盗まれるという被害に遭いました[1]。
カリフォルニア州アーケイディアのサンタアニタパークで起きたこの事件について、地元テレビ局KABC-TVは「高価な腕時計を奪われた」と報じています。ビューラー投手が妻のマッケンジーさんと競馬を観戦中、大勢に取り囲まれた際に「何者かが彼のシャツの袖のボタンを外し、腕時計を奪った」とのことです[1:1]。
被害に遭った腕時計の価値は約10万ドル(約1400万円)以上とされており、ビューラー投手にとっては大きな損失となりました[1:2]。
不運な試合展開
窃盗被害の翌日、ビューラー投手はパドレスとの地区シリーズ第3戦に先発登板しました。しかし、この試合でも不運が続きました。
ビューラー投手は立ち上がりから苦しい展開を強いられました。1回表には2本の長打と四球が絡み、一挙4失点。2回にも2ランホームランを浴びるなど、2回6失点と完全に出鼻をくじかれる形となりました。4回にも失点を重ね、結局4回7失点で降板を余儀なくされました[2]。
この大量失点の背景には、「ペトコ・パークの魔物」と呼ばれる不運な要素があったとされています。ビューラー投手が投じた球に対する打者の当たりが、アンラッキーな形で出塁につながる場面が多く見られたのです。
投球の変化
ビューラー投手の不調は、単なる不運だけでなく、投球の質にも変化が見られることが指摘されています。
ESPNの分析によると、ビューラー投手の直球の平均球速は95マイル(約152.9km/h)で、2021年の95.3マイル(約153.4km/h)と比較してわずか0.3マイル(約0.48km/h)の減少にとどまっています[3]。
しかし、IVB(Induced Vertical Break)と呼ばれる指標に大きな変化が見られます。IVBは、ピッチャーがボールに特定のスピンをかけることによって生じる縦方向の変化を表す指標です[3:1]。
ビューラー投手のIVBは以下のように推移しています:
- 2020年:19.3インチ(約49cm)
- 2021年:18.0インチ(約45.7cm)
- 2023年:16.7インチ(約42.4cm)
この数値の低下により、ビューラー投手の直球の「リフト」が減少し、打者にとって捉えやすくなっている可能性があります[3:2]。
ファンの反応
SNS上では、ビューラー投手の不運な出来事と投球に対して様々な反応が見られました。「勝ちがつかない」「安定しない」「また…」「先発陣が…」といった不安や落胆の声が多く見られました[2:1]。
一方で、窃盗被害や「ペトコ・パークの魔物」による不運を指摘し、同情的な声も見られました。
ドジャースチームへの影響
ビューラー投手の不調は、ドジャースチーム全体にも大きな影響を与えています。現在、ボビー・ミラー投手や山本由伸投手が故障で離脱している状況が続いており、チームにとっては厳しい状況が続いています[2:2]。
今後の展望
ビューラー投手は2度目のトミー・ジョン手術から復帰して間もない状況です。5月18日のシンシナティ・レッズ戦で2勝目を挙げて以来、安定した投球を見せられていません[2:3]。
今後は、IVBの低下を補うために、シンカー、カッター、カーブ、チェンジアップなど他の球種を上手にミックスして投げることが重要になると指摘されています[3:3]。
まとめ
ウォーカー・ビューラー投手の一連の出来事は、プロ野球選手の日常生活におけるリスクや、試合における不運の要素、そして怪我からの復帰過程の難しさを改めて示すものとなりました。
ビューラー投手の今後の調整と、それに伴うドジャースチームの動向は、多くのファンやメディアの注目を集め続けることでしょう。彼の復調が、チームの躍進につながることを期待する声が多く聞かれています。
今回の出来事は、野球ファンに改めて「ビューラー」という名前を強く印象付け、SNSトレンドに上がる要因となりました。今後も彼の動向から目が離せない状況が続きそうです。